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初めまして。

こちらの記事を拝読し、最近Twitterで見かける「女性が過去に男性からの性加害を受けたこと(あるいは性加害があることを事前に学んで)を理由に、見知らぬ男性に対し警戒感を抱き、自衛する」事例に対し、少なくない男性側が「(そうでない男性が大多数なのに)女性が男性に対しそのような態度をとるのは差別だ」と口々に言うのを思い出しました。

直接的な痴漢被害を訴える女性の声に対しても似たような話が多く「俺はやってないのにそんな風に警戒されるのは理不尽だ、差別だ」もよく見るコメントです。

この場合、女性が「少数派の性加害男性」を警戒するために「男性という属性」を警戒するという構造なのですが、この記事の理屈に沿うと男性側の「差別だ」(ノットオールメン)に正当な理由がついてしまう(本当は別の理屈があるのかも知れませんが女性が声を上げることに対し普段からよく思わない男性から「そら見たことか」という曲解に利用される)ように思いました。

記事の内容については概ね同意なのですが、そこへのカウンターとして使われはしないか、いささか心配です。

他の記事も拝読しましたが、よい記事をありがとうございます。これからも頑張ってください。

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umenyaさん、はじめまして!

コメントありがとうございます。

ご指摘の点、おっしゃる通りですね。

大変難しい問題で、たしかにそのようにカウンターに使われてしまうことはありそうです。

もしカウンターに使われた場合には、以下のことを理解してもらう必要があると思いました。

<もしある女性が「男性とは性加害をするものだ」と男性を主語にして語ったら、それは今回の理屈で男性への差別にあたるでしょう。ただ、「性被害を避けるために男性全体を警戒する女性」と森発言のケースが大きく異なるのは、現状、この社会が男性優位であり、そのために女性が(男性に比べ)性被害を含め多くの被害を受けている点です。なので、(嫌でも)男性全体を警戒せざるを得ない状況になっていて、批判すべきは加害をする男性と男性優位な社会構造の方にある。〉

今後、文章を書く際には、カウンターや曲解にも極力注意していくようにします。

もしお気づきのことがあれば、ぜひまたコメントください!

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私がこの記事を読んで、同意すると同時に想起したことは以下のことです。

それはこの属性集団全体への傾向という個人を無視した女性への認識が、血液型性格占いの構造上の杜撰さに似ているということです。そもそもが不確かな傾向や、その拙劣なバイアスに満ちた枠組みでの思考による判断で、集団全体に(占いの場合は謝った)印象を付与していますね。

ですがその理屈で考えて、血液型性格占いで相手を蔑視する人は通常いませんが、女性蔑視を肯定や容認したり、あるいは否定できなかったりする人がいるのは、やはり矛盾ですね。

徹頭徹尾破綻した論理で捉えているのがわかります。

おもしろい記事ありがとうございました

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ありがとうございます。

血液型占いも、皆がそれを楽しんでいる限りにおいては問題ないですが、どこかでそれが偏見となり、差別的な思考になる可能性があることには注意が必要ですね。(実際にB型差別を本当に嫌がっている人がいました)

根拠のあやふやな傾向を信じることは避けないといけないですし、傾向を純粋な傾向としてのみ認識し続けることも実は難しく、簡単に偏見、差別へとつながる危険性を孕んでいることに意識的でいたいと思います。

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発言に対しては全く同意なのですが、この件ではむしろ笑ってそれを黙認していた彼人らのことが気になっていました。女性蔑視も問題外ですが、こういう会議でオープンに議論をして物事を決めるという事に対する抑圧というか、意見するなという圧があるように感じています。色んな仕組みにガタがきていて、変化が必要な時代に意見を自由に言えない空気を作らないようにしていかないといけないと思います。

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おっしゃる通りですね。このエッセイでは発言自体にフォーカスしましたが、今回の件は仕組みや構造、もしくはカルチャーとでも呼べるところに深い問題があるように思います。

だからこそ、声を上げ続けること、構造やカルチャーを更新する努力をし続けることが大切だと思っています。

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